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コラム「人と経営」
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■ わたしの一分(いちぶん) No.1 ■
1,武士の一分(いちぶん)

昨年の12月1日上映が開始された山田洋次監督の「武士の一分」は前評判も良く、出足は好調。主演の木村拓哉の好演も有り、劇場は大入りが続いている。

映画は、江戸末期の武家社会を丁寧に描いている。慎ましい中にも、武士としての強さや、芯の通った生き方を通じて人間としての尊厳を感じさせる。現代社会が失った代償は大きい。

原作は藤沢周平の「盲目剣谺返し」。山田洋次監督の時代劇3部作を締めるに相応しい作品に出来上がっている。内容は見てのお楽しみとして、映画のタイトルにまでなった一分とは何かを考えてみたい。

2,命をかけて

「武士の一分」公式ブログでは一分とは「人が命をかけても守らねばならない名誉や面目」と定義づけている。山田監督や主演女優の壇れいさんは、自分にとっての一分に責任という言葉を用いた。

命をかけてというフレーズに現代人は躊躇する。命をかけてまでも守らねばならないものが、存在するのだろうか?自分自身に問いかけて欲しい。それは家族なのか、仕事なのか、それとも誇り。

簡単に人を殺める若者が増えている。または、自ら命を絶つものも多い。
天命や使命を改めて考えよう。何の為に生まれて来たのか?他人を痛めつける、自身を傷つける為なのか。

3,心を伝える

わたしは「心を伝える」ことが人間の一分だと思う。動物の本能は種を伝えることだ。人間は考える唯一の動物なのだから、心や精神を次世代に伝承すべきだろう。

日本人には武士の心が引き継がれている。礼儀や質素な生活、身体を鍛え、学び、働くなど。背筋が伸びた姿勢から健全な魂が宿るとも言われる。我々は江戸、明治、昭和初期の人々から何を学んで来たのか。

木村拓哉がインタビューで一番気に入っている言葉が「ともに死するをもって、心となす。勝ちはそのなかにあり。必死すなわち生くるなり」。
子供達にどんな心を伝えればいいのだろうか。大人が親が、何を必死でやっているか、その背中が伝えたい心だろう。

                                      (Written by 川下行三 07/01/05)

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