ESG
1.株高の進行
2025年10月以降、株式市場の日経平均は50,000円台以上と推移している。今年1月9日には51,939円と52,000円に迫る。バブル期1989年、最高値を記録した日経平均株価が38,915円だった。
株高不況が報じられる今、株価は上昇を続け物価も上昇を続けている。日本のインフレ率(消費者物価指数)は、2022年度3.2%、2023年度3.0%、2024年度3.0%、2025年1月は4.0%その後も3.0%を超えている。
特に株価が上昇している要因は、海外投資家による日本買いが活発だった2023年(3兆1,000億円)を大きく上回り5兆円に上る。日本の株式売買の約6~7割りは海外投資家によるものだ。
2.ESGとは
欧米の投資家はサステナビリティやESG(環境・社会・統治)に関心が高い。株式投資する場合は企業の財務情報や成長性、将来性などを見るがESG投資はそれに環境や社会、ガバナンスの状況を加味する。
ESGは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス・企業統治)の3つの側面から企業の取り組みを評価するESG投資。企業側としては経営・事業活動に考慮するESG経営がある。
「環境」は、脱炭素社会や再生可能エネルギー、省エネ他企業活動が環境に与える影響を少なくする。「社会」はダイバーシティなどの多様性、働き方改革や人権尊重、ステークホルダーとの健全な関係を構築する。
そして、「ガバナンス」は法令遵守や内部統制、情報開示など企業統治に関わる。しかし、ESG投資は長期的な視点での投資には向いているが、短期的なリターンを求めるには課題も多い。
3.ESG経営の実態
生活雑貨の「無印良品」を運営する良品計画はESGに力を入れている。創業以来、「社会や人の役に立つ」ことは良品計画の根本方針であり、この価値観を企業の根幹に据え、すべての事業活動を行っている」。
創業107年の象印マホービンはCSR(企業の社会的責任)活動やサステナビリティに注力。従来の「経営姿勢」を「CSR基本方針」として改定、「暮らしをつくる」の企業理念のもとに環境、社会、ガバナンスを構築。
両社とも業績は好調。象印マホービンは今期4.5%の増収、経常利益12.1%の増益。良品計画の営業収益は今期18.6%の増収、経常利益も29.6%の増益、株価も上昇続けている。
(Written by 川下行三 26/1/10)