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コラム 人と経営

世界が変わるスピードは想像を超える No.2

1.ロシアの成長

BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)は数年前から新興市場として注目されている。中国は世界の生産基地、インドは世界のアウトソーシングを請け負う、ロシアは資源で突き進む。

ロシアが資源国家であることは、今回の石油暴騰でよりはっきりしたが、国内で全て生産加工できる技術があり、国内市場も人口から比較して有望である。日本企業は、中国でもそうだったがロシアへの進出も遅れをとっている。

首都モスクワ市内の公園やクレムリン広場などは休みになると大勢の人でごった返す。外資の食品スーパーやショッピングモール内店舗の品ぞろえ、品質は欧米先進国と何ら変わらない。買い物客のショッピングカートには商品が溢れている。

2.資源の次の戦略が見えない

モスクワの不動産価格は、ニューヨークやロンドンに迫り、庶民の生活は確実に豊かになっている。ロシアの経済を牽引するような代表的な企業は製造業ではなく資源に関わりのある企業である。

しかし、ドバイは石油資源の枯渇を予測し、その次に来る世界に向け準備を怠らない。それは、観光事業であり、金融事業、医療などである。国家としての戦略が見える。

2000年以降のプーチン政権は強いロシアの復活、経済発展、見事に蘇った。石油、ガスなどの天然資源の次が見えてこない。大統領は交代するが、プーチンは首相の座に残り、リーダーシップをとり続けるようだ。

3.ロシアは本当に豊かなのか

ロシア人男性の平均寿命は60歳を切る。58~59歳と言う。日本の男性は80歳に手が届きそうなところまで来ている。経済低迷時代に平均寿命が降下した。

政治が目まぐるしく変わり、不安定であったことでストレスを感じる人が多くいた。その他に、医療制度の問題、アルコール摂取量の多さなど理由は幾つも上げられる。

経済的な豊かさ中で、これらかは平均寿命が改善されるのかも知れないが長寿の国でないことは事実だ。自国の繁栄で、ロシア人が世界を闊歩するが、いつまで続くのかは疑わしい。
(Written by 川下行三 08/03/03)
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