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コラム 人と経営

意識が変わると構造が変わる No.1

1.米国での消費者の変化

米国では、リーマンショック後、消費者が変化しているという。第二次世界大戦以降、1980年代までの経済成長が後押しし消費は伸び続けた。
しかし、その期間まだ貯蓄の習慣が有り、家計の借金は多くは無かった。

1980年から20数年、米国の消費は狂乱の時代を迎える。貯蓄を食いつぶし、2007年にはGDPを上回る借金を家計が抱える。2008年のリーマンショックで、その構図が行き詰まった。

モノを持つよりもより良く生きる。そんな価値観を持つ人々が増えている。理念無き消費から理念に基づく消費へ。自分の生き方、哲学からものやサービスを選ぶ。新たな消費の始まりだ。

2.日本での震災後の変化

日本でも東日本大震災後に、消費の変化が現れている。節約志向、巣ごもり、省エネ、ソーシャルメディアの活用他。自宅で過ごす時間が増え、外食が減っている。

安全と叫び続けた原発が、生命を脅かし続ける。実際に被災した地域の人々は、生き方や価値観までが大きく変わったと思われる。被災地では無い人々は多くの義援金を送り、被災地の商品を購入し支援している。

政府の支援は遅々として進まない。多くのボランティアが現地で活動をしているが、その支援を公益法人やNPO団体や有志の団体が担っている。そして、その団体に社会的企業が物資や人的支援を行う。

3.価値観や哲学、美意識は変化している

リーマンショック前後から、米国では、ライフスタイルを変えつつある人口が半数近くに上っている。米国自動車産業の象徴でもあったデトロイトでも、その芽吹きが有る。

あなたが商品を買う時、その機能を重視しているのか、それともそのメーカーに共感をしているのか。社会への貢献を謳い、活動をしている企業から新たな消費者は、商品を購入する。

改めて自問して欲しい。あなたの一番大事なモノは何ですか。それは、お金で買えるものですか。あなたが幸せを感じる時は何時ですか。本当の豊かさとは何か、生活の質を高めるとはどういう事なのか。

あなたと同じように消費者の意識も変化している。
(Written by 川下行三 11/09/30)
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