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コラム 人と経営

消費の変化で生活が変わる No.2

1.半分、青い

NHKの朝ドラ「半分、青い」が視聴率20%台をキープ、好調なすべり出しをしている。著名なシナリオライターの北川悦吏子さんを起用、オリジナルな作品で描いている。

大阪万博の翌年、1971(昭和46)年からスタート、現代までを七転び八起で主人公が駆け抜ける半世紀の物語。

第9週、主人公鈴愛(すずめ)の師匠、漫画家の秋風が「恋をしろ。リアルを拾うんだ、想像は負ける。心を動かせるところから逃げない」と告げる。現実は、小説や想像物を超える。

2.障害者にある特別な能力

脚本家の北川悦吏子さんは3年前に左耳を失聴。「傘を差すと左側だけ雨音が聴こえず、雨が降っていないかのように感じる。それがヒントになって、片耳の聴こえないヒロインが、傘を差しながら空を見て、“半分、青い”と、つぶやく」。朝ドラの誕生秘話だ。

聴覚障がい者には、健常者には無い能力がある。その一番際立っているのがコミュニケーション力。その「伝える力」で健常者の人たちのコミュニケーションスキル向上を図ろうという企業が大阪にある。

その会社を創業したOさんは、若干28歳。聴覚障がい者の両親に育てられるうちに聴覚障がい者の人たちが「伝える能力」「見る能力」に秀でていることを感じ、勤めていた広告代理店を辞め、創業した。

3.リアルな出来事が消費を刺激する

日経MJが6月6日に発表した「2018年上期ヒット商品番付」。横綱は、大谷翔平と平昌五輪。ライブ感あふれる消費。関脇他に、対戦ゲームをスタジアムで観戦する「eスポーツ」、スマホで自動採寸する「ゾゾスーツ」や生中継の動画で売る「ライブコマース」など。

単一の商品が番付に入っていた時代は遠い昔。ネットを通して感じるリアルな出来事。モノよりコトの消費が加速している。

Oさんは、小学生の頃。遠足に行って感動した情景を両親に伝えたいが、両親は聞こえない。身振り、手振りでも伝わらない。そして、その現場まで車を飛ばし、家族で行き、その景色に涙を流した。
(Written by 川下行三 18/05/31)
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